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FXのスワップポイントとは?仕組みや見方をわかりやすく解説します

FXのスワップポイントとは、2つの通貨の金利差から生まれる利益(または損失)のことです。

FXでは通貨ペアの売買を行いますが、その際に高金利通貨を買って低金利通貨を売ると、その金利差に応じたスワップポイントを受け取ることができます。

しかし、スワップポイントの仕組みや計算方法は少し複雑で、初心者には理解しづらい部分もあるかもしれません。また、スワップポイントを狙った取引にはリスクもあり、うまく活用するためのコツを知っておく必要があります。

そこで本記事では、FXのスワップポイントについて基本的な仕組みから、具体的な見方や計算方法、おすすめの通貨ペアまで、図解を交えてわかりやすく解説します

スワップポイントを効果的に活用し、リスクを抑えながら着実に利益を積み重ねるためのポイントもお伝えしますので、FX初心者の方もぜひ最後までご一読ください。

本記事を読むことで、スワップポイントに対する理解が深まり、それを自身の取引に活かすことができるはずです。為替差益とは別の利益源としてスワップポイントを上手に取り入れ、FXでの収益アップを目指しましょう。

目次

スワップポイントとは2カ国間の金利差によって発生する損益のこと

FXのスワップポイントとは、取引する2つの通貨の金利差によって生じる損益のことを指します。例えば、金利の高い通貨を買い、金利の低い通貨を売る取引をすると、金利差に応じたスワップポイントを受け取ることができます。

スワップポイントは、ポジションを持ち越した日数分だけ発生します。高金利通貨を買って低金利通貨を売る取引をすれば、スワップポイントの受け取りが期待できます。一方、高金利通貨を売って低金利通貨を買う取引の場合は、スワップポイントを支払うことになります。

このように、FXではスワップポイントを上手に活用することで、為替差益とは別の利益を得ることができるのです。ただし、金利差は常に変動するため、スワップポイントの受け払いも日々変わることに注意が必要です。

スワップポイントの計算方法

FXのスワップポイントは、2通貨間の金利差に基づいて計算されます。計算式は以下の通りです。

スワップポイント(円)=取引数量 × 金利差(%)÷ 365(日)× 円評価レート

金利差は、売買する2通貨の短期金利市場レートの差を指します。365は1年の日数で、FX会社によっては360日を使用する場合もあります。最後に、計算されたスワップポイントを円換算するために、円評価レートを掛けます。

スワップポイントは通常、日本円より高金利の外貨で受け取るため、最終的にその外貨を円に換算する必要があるのです。

スワップポイントは通貨ペアごとに異なり、金利差に基づいて計算される

スワップポイントは、通貨ペアを構成する2つの通貨の金利差に基づいて計算されます。例えば、USD/JPYのスワップポイントは、米ドルの金利と日本円の金利の差によって決まります。

金利差が大きいほど、スワップポイントの絶対値も大きくなる傾向があります。また、金利の高い通貨を買うとプラスのスワップポイント(スワップ金利)が得られ、金利の低い通貨を買うとマイナスのスワップポイント(スワップコスト)が発生します。

金利差は年率表示の2通貨の金利差、為替レートはその通貨ペアの直物レートを指します。

このように、スワップポイントは通貨ペア固有の値であり、金利動向によってダイナミックに変動します。FX取引では、通貨ペアのスワップポイントを把握しておくことが重要です。

各FX業者が独自にスワップポイントを設定している

スワップポイントは各FX業者が独自に設定しているため、同じ通貨ペアでも業者によってスワップポイントが異なることがあります。

これは主に以下の理由によるものです。

スワップポイントが異なる理由
  • 各業者の資金調達コストの違い
  • スワップポイントに上乗せされる手数料 
  • 業者ごとのリスク許容度の違い

例えば、大手FX業者は低コストで大量の資金を調達できるため、スワップポイントを高く設定できる一方、中小業者は資金調達コストが高いためスワップポイントも低くなる傾向にあります。

また、スワップポイントには各業者の手数料が上乗せされているため、手数料率の違いもスワップポイントの差につながります。

このように、金利差に基づく計算に加え、各業者の事情によってもスワップポイントは異なるのです。したがって、トレーダーはスワップポイントを比較し、自身のトレードスタイルに合った業者を選ぶことが重要だと言えるでしょう。

スワップポイントが付与されるタイミング

FXでは、取引終了時点(ニューヨーククローズ時)に保有しているポジションに対して、スワップポイントが付与されます。

具体的には、日本時間の午前6時50分(サマータイム期間中は午前5時50分)が基準となります。この時点で建玉を保有していれば、ポジションを翌日まで持ち越した(ロールオーバーした)ことになり、金利差に応じたスワップポイントを受け取る、もしくは支払うことになります。

一方で、取引終了時点までにポジションを決済していれば、その日のスワップポイントは発生しません。つまり、デイトレードのように日中のみ取引を行う場合は、スワップポイントを受け取ることはできないのです。

スワップポイントを狙うのであれば、中長期の取引スタイルで、高金利通貨を買い持ちしておくことが重要だと言えるでしょう。

スワップポイントで儲けるためのFX取引のコツ

スワップポイントで儲けるためのFX取引のコツ
  • 金利差の大きい通貨ペアを選ぶ
  • 長期間ポジションを保有してスワップポイントを積み上げる
  • スワップポイントの変動にも注意を払う
  • 金利差の変動によってスワップポイントがマイナスになるリスクを理解する

金利差の大きい通貨ペアを選ぶ

FXのスワップポイントは、取引する2つの通貨の金利差によって決まります。

例えば、日本円の金利が0.1%、米ドルの金利が3%だとすると、USD/JPYのスワップポイントはプラスになります。つまり、米ドルを買って日本円を売る取引では、金利差に基づいたスワップポイントを受け取れるということです。

一方、EUR/USDのように金利差が小さい通貨ペアの場合、スワップポイントもわずかな値となります。さらに、売買のポジションによってスワップポイントの受け払いが変わるので注意が必要です。

各FX業者はそれぞれの計算式でスワップポイントを算出しているため、提示値には違いがあります。スワップポイントを活用したFX取引を行う際は、自分の取引スタイルに合った通貨ペアを選び、スワップポイントの高い業者を選ぶことがポイントといえるでしょう。

長期間ポジションを保有してスワップポイントを積み上げる

スワップポイントを活用したFX取引の方法の一つに、ポジションを長期間保有してスワップポイントを積み上げていく方法があります。

高金利通貨を買って低金利通貨を売るポジションを建て、そのポジションを数週間から数ヶ月といった長期間にわたって保有し続けることで、毎日発生するプラスのスワップポイントを着実に積み上げていくことができます。

ポジションを長期間保有するため、その間の為替レートの変動リスクにさらされることになります。十分な証拠金を用意し、適切なリスク管理を行いながらポジションを保有していくことが重要です。

スワップポイントを着実に積み上げていくことで、為替差益とは別の利益を得ることができるため、うまく活用すれば、FX取引の重要な収益源の一つとなるでしょう。

スワップポイントの変動にも注意を払う

スワップポイントは通貨ペアの金利差に基づいて日々変動します。高金利通貨を買って低金利通貨を売る取引をしていれば、基本的にはプラスのスワップポイントを得られますが、金利差が縮小したり逆転したりすると、受け取れるスワップポイントが減ったり、支払いに転じたりするリスクがあります。

また、経済情勢の変化などで各国の金利政策が変更されれば、スワップポイントも大きく変動する可能性があります。そのため、スワップポイント狙いの取引をする際は、スワップポイントの推移をこまめにチェックし、金利動向にも目を配る必要があります。

金利差の変化を予測しながら、通貨ペアの選定や建玉の調整を行うことが、スワップポイントを活用したFX取引の重要なポイントと言えるでしょう。

金利差の変動によってスワップポイントがマイナスになるリスクを理解する

FX取引では、2つの通貨間の金利差によってスワップポイントが発生します。

高金利通貨を買い、低金利通貨を売る取引では、プラスのスワップポイントを得ることができます。しかし、各国の金融政策や経済状況によって金利差は変動するため、スワップポイントがマイナスになるリスクがあります。

例えば、買いポジションを持っている高金利通貨の金利が引き下げられた場合、スワップポイントは減少します。さらに、売りポジションを持つ低金利通貨の金利が上昇すれば、スワップポイントはマイナスになる可能性があります。

スワップポイントがマイナスになると、ポジションを持ち続けるほどにコストがかかってしまいます。

したがって、スワップポイントを活用したFX取引では、金利差の変動リスクを理解し、適切なリスク管理を行うことが重要です。金利動向を注視し、必要に応じてポジションを調整することで、マイナススワップによる損失を最小限に抑えることができるでしょう。

スワップポイントに関するよくある質問

ドル円のスワップポイントの利回りはどの程度ですか?

現在、日本の政策金利はマイナス0.1%であるのに対し、米国のFF金利は5%前後で推移しています。つまり、5%以上の金利差があるため、ドル円のロングポジション(米ドルを買って日本円を売る取引)を持つと、年率5%前後のスワップポイント収益を得ることができます

ただし、スワップポイントは金利動向によって日々変動するため、利回りも変化します。また、週末を挟むと3日分のスワップポイントが発生するため、金曜日の取引では利回りが跳ね上がる傾向にあります。

スワップポイント運用にはどんなリスクがありますか?

主に以下の3点がリスクとして挙げられます。

1. 金利変動リスク

スワップポイントは2国間の金利差によって決まります。金融政策の変更などにより金利が変動すると、スワップポイントも変化します。高金利通貨のスワップポイントが低下したり、マイナスになったりするリスクがあります。

2. 為替変動リスク 

スワップポイントがプラスでも、為替レートが不利に動けば、トータルでは損失となる可能性があります。為替変動リスクを十分に考慮する必要があります。

3. カントリーリスク

新興国通貨は金利が高い一方、政治・経済が不安定な場合があります。カントリーリスクにより通貨価値が大きく下落し、多額の損失が発生するリスクがあります。

スワップポイント運用は金利差を利用した魅力的な手法ですが、様々なリスクがあることを理解した上で、適切なリスク管理を行うことが重要です。

まとめ

FXのスワップポイントとは、取引する通貨ペア間の金利差のことを指します。

高金利通貨を買い、低金利通貨を売ることでプラスのスワップポイントを得ることができます。スワップポイントは日々の取引終了時に付与され、ポジションを保有し続けることで利益を積み上げていくことが可能です。

スワップポイントの金額はFX業者によって異なるため、スワップカレンダーなどで事前に確認しておくことが大切です。為替差益とは別の利益源としてスワップポイントを活用し、中長期での運用を検討してみるのもよいでしょう。

ただし金利情勢によってはマイナススワップになる可能性もあるため、リスクにも留意が必要です。

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