FXを副業にすることは可能です。
たとえ副業禁止の会社や公務員であっても、投資は仕事に分類されないため株や投資信託のように禁止対象にならないことが一般的です。
また、初心者からでもコツを掴めば月5万円を稼ぐこともでき、月5万円の副業収入があれば趣味に使えるお金が増えたり少し贅沢な食事ができたりなど、生活の充実度が格段に上がります。
ただ、もちろん副業FXにはメリットだけでなくデメリットや始める前に知っておきたい点もあるため、この記事を通して予習しておきましょう。
- FXは副業になるのか
- FXは副業にできるほど稼げるの?【辛口】
- FXを副業にすることのメリット・デメリット
- 副業FXを成功させるコツと注意点
FXは副業になる?
FXは副業になります。
まずはFXを副業にする上で特に気にする方が多い疑問点についてクリアにしておきましょう。
- 副業禁止の会社に勤める人や公務員の人がやっても平気?
- FXで稼いだら確定申告が必要?
副業禁止の会社に勤める人や公務員の人がやっても平気?
FXは副業禁止の会社や公務員でも問題ありません。
投資は仕事とは異なり資産運用の一種です。株や投資信託、つみたてNISAなどと同様で禁止の対象にはならない場合がほとんどです。
ただし、副業を行う上で最低限守るべき義務もあります。
(副業にあたって)職務専念義務、秘密保持義務、競業避止義務を意識することが必要である。
厚生労働省:副業・兼業の促進に関するガイドライン
特にFXに気を取られて本業が疎かになり、職務に専念できないと状況になると会社から禁止される可能性もあるため注意しましょう。
FXで稼いだら確定申告が必要?
FXで一定の金額を稼いだら確定申告をして、会社を通して支払う税金以外に個人で所得税と住民税を納める必要があります。
確定申告が必要になるのは、年間取引の利益と損失を足し引きして+20万円以上になった場合。つまりトータル利益が年間20万円を超えた時です。
逆に言えば年間20万円を超えなければ確定申告の必要はなく、税金を納めることも何かしらの手続きをする必要もありません。
利益の計算期間は1月1日〜12月31日まで、確定申告は翌年2月16日〜3月15日の間に行います。
副業のFXは稼げるの?
副業FXでも月5万円ほどの利益を狙えます。
副業のFXで月5万円を達成できるトレード手法はいくつかあり、それぞれリスク度合いや難易度も変わります。
副業FXに合うトレード手法 | 1回の決済までの時間 | 必要なレバレッジ倍率 | 相場変動リスク |
---|---|---|---|
スキャルピング | 数秒〜数分 | 高い | 低い |
デイトレード | 数十分〜数時間 | 中 | 中 |
スイングトレード | 数日〜数週間 | 低い | 高い |
スキャルピングは細かいスパンの売買を何度も繰り返し小さな利益を積み重ねていく手法です。
デイトレードはその日中にポジションを決済するため、値動きが気になって寝付けない心配がありません。
スイングトレードは大まかな値動きの方向性を予測して最長数週間ほどポジションを保有する手法です。
長いスパンのトレードが前提のため、レバレッジを下げてある程度逆方向に動いてしまっても損失を許容できるリスク管理が大切です。
月5万円程度なら稼ぐことも可能
副業FXで月5万円を稼ぐには、月間20営業日あるとして1日あたり2,500円の利益を稼げれば実現可能です。
例えば50万円の資金があればレバレッジ約3倍でドル円1万通貨の取引ができます。1万通貨の取引なら、ドル円価格が0.25円(25pips)動けば2,500円の損益になる計算です。
- 例1)1ドル130.00円で買い→130.25円になったら2,500円の利益
- 例2)1ドル130.00円で売り→129.75円になったら2,500円の利益
1回の取引で25pipsを狙わずとも5pipsを5回取れれば2,500円が稼げます。
トレード手法に合わせて1回のトレードで狙うpipsとトレード回数を調節してみてください。
初心者がこれから始めても稼げる?
FXを副業にしようとしてもすぐには結果は出ないでしょう。
ただ、勉強と経験を重ねていけば必ずいつかは安定して利益を稼げるようになります。
それは半年後かも知れません。もしくは1年、2年かかるかも知れません。
ただ、FXほど場所や時間に縛られず、少額からでも高い利益を狙える投資方法はあまりありません。
本気でFXで副業収入を稼ぎたい方はとにかくリスクを抑えながら継続して力をつけることが大切です。
FXを副業で始めるメリット
副業にはFX以外にも選択肢がある中で、あえてFXを副業にするメリットを3つご紹介します。
狙える月収金額はもちろんありますが、それ以外にも大事なポイントがあります。
- 副業禁止でも合法的に始められる
- 少額からコツコツ始められる
- 自分で取引する時間を決めて行える
副業禁止でも合法的に始められる
まず副業が禁止されている会社や公務員でも会社の規則に違反せずに副業収入を得られる点です。
投資を禁止している会社はほとんどありません。
会社が副業を禁止するのは、時間的な観点から本業が疎かになる懸念などがあるからです。
しかし投資は本業に影響を与えるほど時間をかけてやるものではなく、個人の資産拡大を目的としたものになります。
このため基本的に会社がFXなどの投資の副業を禁止することはできません。FXは合法的に始められる副業です。
少額からコツコツ始められる
さまざまある投資方法の中でもFXは比較的に少額資金から始められます。
最大25倍のレバレッジをかけて取引でき、少額資金でも大きな金額を動かすことができるからです。
株式投資にも信用取引と呼ばれるレバレッジの仕組みはありますが、倍率は最大3倍までです。約8倍も効率が違います。
FXは少額からでも始められるため、多くの人にとって敷居が低い投資方法です。
自分で取引する時間を決めて行える
FXは取引する時間が自由であることも大きなメリットです。
為替市場は平日は24時間開場しており、週末以外はいつでも取引可能です。
このため、朝晩の通勤時間や寝る前の空いた時間に取引して収入を狙えます。
日中忙しい方でも時間に縛られずにトレードできるため、副業としての相性が抜群です。
FXを副業で始めるデメリット
メリットの反面、FXを副業でやることには一定のデメリットも存在します。
- やり方を間違えると大きな損失が発生する
- 株と違ってゼロサムゲームになる
やり方を間違えると大きな損失が発生する
FXはリスクを理解した上で始めないと、高いレバレッジや一向に勝てない自動売買で大きく損をする可能性があります。
レバレッジを活用することで少額から始められる上大きな利益も狙えるFXですが、その分本来の資金額よりも大きな金額を運用することになります。
レバレッジを高くかけるほど損益の増減も激しくなり、予想と反対に値動きすればその分損失が出ます。
経験を積んでレバレッジとうまく付き合い、適切なリスクコントロールができるようになりましょう。
また、FXには自動売買ツールで自動的に売買を行わせることもできます。ただし、売買注文を行わせるためのルールは自分自身で為替の状況を見て調整しなければ安定した利益は望めません。
自動売買をやっておけば勝てると思い込まずに自分自身が勉強することが大切です。
株と違ってゼロサムゲームになる
FXはゼロサムゲームであると言われています。
FXの仕組み上、利益を稼いだ人が1人いれば、その反対には損失を出した人が必ず1人いることを意味します。FX市場全体の利益と損失を合計するとゼロになるとの考えから「ゼロサム」と呼ばれます。
一方で株式投資はプラスサムゲームと言われます。
株は成長を前提として経営されている会社に投資するため、会社成長によって投資した人全員が利益を得ることも可能との考えからです。
それぞれ投資の仕組みが異なり、FXの方が負ける可能性のある人が多いということになります。
副業FXで稼ぐために知っておくと差がつくコツ
FXには損失リスクやゼロサムゲームならではの難しさがありますが、コツを知っているかいないかで実際の収益も変わってきます。
ここでは副業FXで稼ぐために知っておきたいコツを3つご紹介します。
- 思わぬ損失が発生したらすぐに損切りをする
- マイナーな通貨ペアではなくメジャーな通貨を選ぶ
- 取引ツールが使いやすくスプレッドが狭いFX会社を選ぶ
思わぬ損失が発生したらすぐに損切りをする
FXでは損切りの潔さが命です。自分があらかじめ想定していた値動きとは反対に動いたらすぐに損切りをしましょう。
と言ってもどこまで反対に動いたら損切りするべきなのか、線引きが難しく感じる方も多いでしょう。
適切な損切りラインを見極めるには基本的なテクニカル分析(チャート分析)の知識が必要です。まずは相場の原則であるダウ理論についての概要を頭に入れておきましょう。
また、損切りの本当の難しさは己のメンタルとの戦いです。適切な損切りラインが設定できていても、自分の心が邪魔をしてなかなか損切りができないものです。
想定していた方向に価格が戻ってきてくれるかも?という期待感が損切りを遅らせ、結果的に大損失が出るまで損切りができなくなる場合もあります。
これはメンタルが弱い人だと損切りができない、というよりもFX初心者の誰しもが経験することです。
初めは、知ってはいても損切りできない状況が続く可能性もあるため、レバレッジを抑えて仮に損切りできなくても致命傷にならないようにリスクコントロールしましょう。
マイナーな通貨ペアではなくメジャーな通貨を選ぶ
副業でFXをするならメジャー通貨、特にドル円がおすすめです。
トルコリラや南アフリカランドなどのマイナー通貨は取引量が少ないため、価格が急変動することがあります。どんなに丁寧にチャートを分析しても突然値動きの方向性が変わるケースもありリスクが高いです。
その点ドル円などのメジャー通貨は取引量が多く、値動きが安定しています。チャート分析の通りに動いてくれることが多いため、利益を狙いやすくなります。
また、ドル円は日本時間の22時以降、NY市場がオープンしてから値動きが活発になるため仕事終わりでも利益チャンスがある点が魅力です。
取引ツールが使いやすくスプレッドが狭いFX会社を選ぶ
FXを副業にできるぐらい利益を稼ぎたいならFX会社選びも重要です。
FX会社で差がつきやすいのは取引ツールの使いやすさや取引コストにあたるスプレッドです。
FXトレードは一瞬の瞬発力次第で利益金額が変わるシチュエーションもあります。
そんな時に使いづらい取引ツールだと機会損失になる場合も。取引ツールの使いやすさはFX収支に影響します。また、シンプルに初心者でも使いやすいため取り掛かりやすさも魅力です。
スプレッドは言い換えれば取引コストです。コストが安いほど多く利益が残るため、細かい差でもなるべくスプレッドの狭いFX口座を選びましょう。
長い目で見て取引回数が増えるほど、スプレッドの差がトータル収支に影響してきます。
副業FXの税金・確定申告についてよくある質問
副業でFXをやる際の税金や確定申告について疑問が生じやすい点をまとめました。
節税対策についても説明しているため、副業でFXを始める方は事前に確認しておくと後々役に立ちます。
- 副業FXは少額でも利益が出たら確定申告しないとダメ?
- 副業FXで損失が発生しても確定申告は必要?
- 副業FXの確定申告を会社にバレずに行う方法はある?
副業FXは少額でも利益が出たら確定申告しないとダメ?
少額で行う副業FXでも、年間合計で20万円以上の利益を稼いだら確定申告をしないといけません。
ただ、あくまでトータルの利益を元に計算するため、例えば年の途中まで50万円稼いでいても年末に40万円損失が出たら利益は10万円になります。
この場合は確定申告は必要ありません。
副業FXで損失が発生しても確定申告は必要?
副業FXの年間収支が損失(マイナス)で終わっても確定申告はした方が良いです。
損失を確定申告する最大のメリットは、最大3年間損失を繰り越しできるため節税に繋がることです。
例えば、今年FXで30万円の損失が出て確定申告するとしましょう。翌年は調子がよく、FXで25万円の利益が稼げました。
通常25万円の利益が出ると税金の支払い義務が発生しますが、前年の損失30万円と相殺されて25万円にかかる税金を支払う必要がなくなります。
申告した損失は最大3年のあいだ利益と相殺できるため、確定申告をしておけば節税の役割を果たします。
副業FXの確定申告を会社にバレずに行う方法はある?
副業FXでの稼ぎを会社にバラしたくなければ、確定申告の際に一工夫します。
確定申告書の「住民税に関する事項」の欄で「自分で交付」に◯を付けます。
すると会社ではなく自宅に住民税の通知が届くため、自分で住民税を支払うことができます。
こうすれば会社での給与や税金の計算の際に本業収入以外のお金が含まれる心配がなく、副業がバレません。
FXで副収入を得てみよう!
FXは副業でも月5万円を目指せる投資方法です。
副業禁止の会社や公務員でも投資は禁止対象にならず、少額からでも時間を選ばず始められる魅力があります。
一方でリスクのコントロールを誤ると損失が膨らみやすいため、コツコツと利益を積み重ねていくことが大切です。
利益を年間20万円以上稼いだら確定申告で税金を支払うことも覚えておきましょう。